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 虹の橋

はじめに

”ペットロス”という言葉を聞いた事がある方も多いと思います。
最愛のペットとのお別れから、不眠や摂食障害・うつ病になったりする精神疾患の事です。
作成者もペットロスに苦しんだ経験を持つ一人です。

この【虹の橋】は、3部で構成されており、作者不明のまま世界中で翻訳されています。
このページでは、動物愛好家の間で語り継がれている詩を転載させて頂いております。
とてもステキな詩なので、一人でも多くの方に読んでいただき、辛い思いをしている方が
前進するきっかけになれば幸いです

第一部  虹の橋


天国の、ほんの少し手前に
「虹の橋」と呼ばれているところがあります。

この地上にいる誰かと愛しあっていた動物は
この地上からお別れすると、みんなそこへ行きます。

そこにはたくさんの自然があり、みんなで走り回って遊ぶのです。
元気だった自分がそうしたように・・・

食べ物も水もたっぷりあって、お日さまはふりそそぎ
暖かくて幸せなのです。

病気だった子も年老いていた子も、みんな元気を取り戻します。
傷ついていたり不自由な身体になっていた子も、元の身体を取り戻します。
…まるで過ぎた日の夢のように。

もう痛くありません。

苦しくもありません。

過ぎ去った過去の日として
それが夢であったように・・・

幸せな時間をしばらく楽しんだ後に、ハッと気がつくのです。
何かが足りないと思うのです。

それは自分にとっての特別な
残してきてしまった大切な人・・・
その人が、ここにいない寂しさ、物足りなさ。

こんな楽しい毎日なのに・・・
でも、本当に楽しいわけではないのです。

特別な人がいないから・・・

そんな気持ちを持ちながらも日々が過ぎてゆきます。
毎日毎日、動物たちは、みんな一緒に走り回って遊んでいます。

でも、ある日・・・

その中の1匹が突然立ち止まり、遠くを見つめます。
その瞳はきらきら輝き、からだは喜びに震えはじめます。

突然その子はみんなから離れ、緑の草の上を走りはじめます。

速く、それは速く、飛ぶように。

少しつまづいても、気にしない。
ただただうれしい気持ちなのです。

そうです!
あなたを見つけたのです。

『特別なあなた』です。

あなたと友は、再会の喜びに固く抱きあいます。
そしてもう二度と離れたりはしないのです。

幸福のキスがあなたの顔に降りそそぎます。
懐かしいあの感覚

なぜか、笑顔になります。

あなたの両手は愛する友を優しく抱きしめます。
そしてあなたは、信頼にあふれて見つめる瞳をもう一度のぞき込むのです。

あなたの人生から長い間失われていたけれど
その心からは一日も消えたことのなかったその瞳を、そのぬくもりを思い出すのです。

そして、一生にわたりどこかから見守ってくれたその気持ちに
どう答えていいかわからないままに、ただただうれしいとでも悲しいとでもない
いろんな感情がまざった温かいものが頬を伝うのを感じるのです。

それからあなたたちは、一緒に「虹の橋」を渡っていくのです…


第二部  虹の橋にて


けれど、動物たちの中には、様子の違う子もいます。

打ちのめされ、飢え、苦しみ
誰にも愛されることのなかった子たちです。

仲間たちが1匹また1匹と、それぞれの特別な誰かさんと再会し
橋を渡っていくのを、うらやましげに眺めているのです。

この子たちには、特別な誰かさんなどいないのです。
地上にある間、そんな人は現れなかったのです。

でもある日・・・

彼らが遊んでいると、橋へと続く道の傍らに
誰かが立っているのに気づきます。

その人は、そこに繰り広げられる再会を
うらやましげに眺めているのです。

生きている間、彼は動物と暮らしたことがありませんでした。
そして彼は、打ちのめされ、飢え、苦しみ
誰にも愛されなかったのです。

ぽつんとたたずむ彼に、愛されたことのない動物が近づいていきます。
どうして彼はひとりぼっちなんだろうと、不思議に思って。

そうして、愛されたことのない者同士が近づくと
そこに奇跡が生まれるのです。

そう、彼らは一緒になるべくして生まれたのでした。
地上では巡りあうことができなかった
特別な誰かさんと、その愛する友として。

今ついに、この「虹の橋」のたもとで、ふたつの魂は出会い
苦痛も悲しみも消えて、友は一緒になるのです。

彼らは共に「虹の橋」を渡って行き、二度と別れることはないのです。


第三部  雨降り地区


こんな風に、幸せと愛の奇跡に満ちている、「虹の橋」の入り口に
「雨降り地区」と呼ばれる場所があります。

そこではいつもシトシト冷たい雨が降り、動物達は寒さに震え
悲しみに打ちひしがれています。

そう、ここに降る雨は、残して来てしまった誰かさん
特別な誰かさんの流す涙なのです。

大抵の子は半年もしないうちに、暖かい日差しの中に駆け出して
仲間と戯れ、遊び、楽しく暮らす事ができます。

ほんの少しの寂しさと、物足りなさを感じながらも・・・

でも、1年経っても2年経っても、ずっと「雨降り地区」から
出て行かない子達もいるのです。

地上に残して来てしまった、特別な誰かさんがずっと悲しんでいるので
とてもじゃないけれど、みんなと楽しく遊ぶ気になれないのです。

地上に残して来た誰かさんと同じ辛い想いをして
同じ悲しみに凍えているのです。

死は全てを奪い去ってしまうものではありません。

同じ時を過ごし、同じ楽しみを分かち合い、愛し合った記憶は
あなたの心から、永遠に消え去る事はないのです。

地上にいる特別な誰かさん達の、幸せと愛に満ちた想い出こそが
「虹の橋」を創りあげているのです。

ですからどうか、別れの悲しみにだけ囚われないでください。

彼らはあなたを幸せにする為に、神様からつかわされたのです。
そして、何よりも大事な事を、伝えにやって来たのです。

命の儚さと愛しさを。
束の間の温もりに感じる、慈悲の心の尊さを。

その短い生涯の全てを以って、教えてくれるのです。
癒える事のない悲しみだけを、残しに来るのではありません。

思い出してください。
動物達が残して行ってくれた、形にも、言葉にもできない、様々な宝物を。

それでも悲しくなったら、目を閉じてみてください。
「虹の橋」にいる、彼らの姿が見えるはずです。


信じる心のその中に、必ずその場所はあるのですから・・・
(原文転載/作者不詳)

待ってるね
 
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